事務所便り

令和3年11月号

くるみん認定・プラチナくるみん認定を受けた企業に助成金支給

 

◆ くるみん認定制度とは

内閣府は、10月1日からくるみん認定・プラチナくるみん認定を受けた中小企業事業主に助成金を支給する「中小企業子ども・子育て支援環境整備助成事業」を開始しました。
くるみん認定制度とは、平成26年4月に改正された次世代育成支援対策推進法によって創設され、従業員の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業が申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受ける制度です。また、より高い基準を満たし継続的な取組みを行っている企業は、プラチナくるみん認定を受けることができます。
今年8月時点でのくるみん認定は3,660社、プラチナくるみん認定は451社となっています。

 

◆ 助成金の概要

本助成事業は、以下の要件を満たした中小事業主が助成を受けることができます。

  1. 子ども・子育て支援法に規定する一般事業主(=事業主拠出金を納付している事業主)であること
  2. 前年度または当年度(助成申請期間まで)において、くるみん認定を受けたこと
  3. 前年度の3月31日時点において、プラチナくるみん認定を受けていること
  4. 次世代支援対策推進法に規定する中小企業事業主(=常時雇用する労働者数300人以下の事業主)であること

くるみん認定については、1回の認定につき1回の助成(50万円/企業)が行われます。プラチナくるみん認定を受けている企業は、認定が取り消されない限り、令和8年度まで毎年度、助成(50万円/企業)が行われます。

 

◆ 認定の取得方法

くるみん認定を取得するためには、一般事業主行動計画を策定し、都道府県労働局に届出する必要があります。届出後に一般事業主行動計画を実践し、目標達成した段階で認定を申請する必要があります。
一般事業主行動計画策定の流れや申請書様式は、厚生労働省のホームページでご確認ください。

【内閣府「くるみん認定・プラチナくるみん認定を受けた中小企業事業主に、助成金を支給します!」PDF】
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/links/pdf/kankyoseibi/leaf.pdf
【厚生労働省「一般事業主行動計画の策定・届出等について」】
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/jisedai/index.html

コミュニケーションと職場環境が新入社員のやりがい意識に大きく影響

◆ コロナ禍で新入社員の「やりがい」意識は低下

マイナビが9月30日に発表した、2018年~2021年度入社のビジネスパーソンを対象にした「新入社員のエンゲージメントと職場環境に関する調査」の結果によると、新入社員が仕事の「やりがい」を「感じている」と答えたのは2020年度入社が70.8%で、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年度入社(76.4%)より5.6ポイント減少していることがわかりました。企業側の新入社員の受け入れ態勢が十分に整っていなかったことが、仕事へのやりがいに影響したと考えられるとしています。

 

◆ 先輩社員とのコミュニケーション、職場環境が「仕事のやりがい」や「会社への好感度」に影響

コミュニケーション頻度と仕事のやりがいの影響度・好感度では、「やりがいを感じる」人ほど、上司や先輩社員とのコミュニケーションが「あった(71.4%)」と回答した割合が高く、「やりがいを感じない」人はコミュニケーションが「なかった(77.2%)」という回答が多い結果となりました。会社・部署への好感度も、コミュニケーションの頻度が高いほど高く、頻度が低いほど下がっていることがわかりました。
また、「業務を行ううえで、職場のツールや備品などの業務環境が整っているか」の問いに対しては、「やりがいを感じる」と回答した社員は、業務環境が「整っている」が80.7%と高かったのに対し、「やりがいを感じない」と回答した社員は31.5%と低く、業務環境もやりがいに影響していました。
テレワークの浸透や働き方の多様化が進む中、コミュニケーションの多寡や職場環境の整備は、新入社員定着への重要な課題だと言えるでしょう。

【マイナビBiz「新入社員のエンゲージメントと職場環境に関する調査 」】
https://www.mynavi.jp/news/2021/09/post_32002.html

弊所よりひと言

今月号にて同封しました「業務用自転車賠償制度のご案内」について
「職員が自転車で銀行に行く」、「職員が自転車でお客さんのところに行く」はどこの会社でも日常的に行っていると思います。弊所も職員が自転車で銀行、年金事務所に行ったりすることがあります。ちょっと離れている場合に自転車はとても便利ですが、万一自転車で人にぶつけた場合は、業務中での事故ですから、基本的に使用者責任つまり会社が賠償責任を負うことになります。職員の不注意で事故になったとしても、会社の責任です。
以前、知人の保険屋さんに業務用の自転車保険があるか聞いたことがありましたが、当時はそのようなものがなかったので、今回同封しました業務用自転車保険を見つけたので弊所はすぐに加入しました。
最近は、ウーバーイーツなど業務で自転車を利用する人も増えていますが、自転車での事故も増えています。業務で自転車を利用される場合は、改めて事故のリスクに対する備えをしていただければと思います。

兵庫県の外郭団体ひょうご仕事と生活センターが、「仕事と生活の調和」実現推進に取り組んで一定の成果があった企業・団体を認定している制度があります。弊所では、職員の仕事と生活の調和を実現していくためでもあり、また社労士事務所として皆様の見本となれるような取り組みを実現するため、今年度、認定申請し、先日認定をいただくことができました。
また、経済産業省が進める健康経営に関する認定制度における「健康経営優良法人2022」の認定申請も致しました。健康経営優良法人には、以下の4つのメリットがあると言われています。
(1)人材確保が有利になる
(2)企業イメージが向上する
(3)自治体や金融機関などのインセンティブが受けられる
(4)生産性が向上する
健康経営優良法人は今後、採用活動や取引等における判断基準の一つとされるようですので、是非皆様も申請を検討してはいかがでしょうか。

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