コラム

有期契約労働者の無期転換せまる

先月31日、厚生労働省は、「有期契約労働者の無期転換ポータルサイト」を開設しました。
http://muki.mhlw.go.jp/

■無期転換ルールとは
有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことです。つまり反復して5年以上の長期で有期契約をしている労働者を本人が希望すれば無期として最後まで雇ってくださいねということになります。

■対象時期
法改正が平成25年4月1日以降が対象となりますので平成30年4月まで2年を切ったことになります。

■雇止めの注意点
では、5年が経過するまでに期間満了にて契約を終了させておくことが対応策のひとつとして考えられますが注意が必要です。
いわゆる雇止めは、一定の要件を満たすと雇止めを無効とするルール(雇止め法理)が判例により確立しており、労働契約法第19条にて規定されました。
長年、有期社員として働いてきた方を、無期労働契約にならないようにする目的で契約期間の終了時に特別な理由なく雇止めすることは、認められない可能性が高いと思われます。

有期契約にて人員の調整をしている会社では頭の痛い問題ともなりかねません。そうはいても時期は近づいていますので就業規則の整備等対応を急ぐ必要があります。
雇用調整のために期間雇用や派遣契約等、最低限のシステムは必要かと思いますが、労働人口の減少にともなう人材不足が進む中、優秀な人材の流出を防ぎ、確保するという前向きな考え方で取り組むことも必要ではないでしょうか。
社会保険労務士 岡本 芳幸

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